第38章 〜コナンvs平次! 東西探偵推理対決!!〜
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場所は移って、私と探偵たちがやってきたのは、現場になった男子トイレだった
側では刑事たちや小五郎さんたちが現場を覗き、私と世良ちゃんは離れたところに立っている
人混みじゃなくなったのでサングラスも帽子も取り、腕には一緒になかに入ってしまったユキを抱えていた
小五郎「ったく、こんなとこで自殺なんかしてんじゃねぇよ」
平次「それで、この男の身元は分かったんかいな?」
高木「いや、身元が分かるようなものは何も所持してなかったよ」
目暮「それに携帯電話もトイレの中で水没してたしな…」
コナン「キャメル捜査官はどこにいたの?」
コナンくんがキャメルさんに話を振ると、彼は離れた先の個室を指差した
キャメル「ここから二つ隣の個室で用を足してたんだ」
世良「じゃあ、自殺だと思う根拠は?」
キャメル「声が聞こえたんだ。『いくら幼馴染でもそんな頼みは聞けないよ。阿部さんに毒をもって殺したのは俺だ。だったら自分が責任を取るしかない』って言ったら、急に呻き声がして慌ててトイレから出てみたらこの状況に…」
小五郎「で、急いでトイレを封鎖し客を店に閉じ込めたってわけか」
キャメル「ええ。今の会話を整理すると、誰かとここで会話していて、阿部って人を毒殺したことを自首して警察にバラされそうになったからその誰かに口封じされたって線もありそうでしたから」
しかし、キャメルさん曰く彼は1人で食事していたらしく、相手の声が聞こえなかったことから電話で話していて相手に止められたが自分のしたことを悔いて自殺した。という結論に至ったらしい
ちなみに声は被害者のもので間違いないらしかった
筋が通っているとは思うが、私は何か引っかかる
しかし、小五郎さんはそれに納得したようだ
小五郎「じゃあ、自殺で決まりだな」
松田「つっても、その阿部っつー奴が亡くなった事件が東京のもんじゃないらしい。今、他県で起きた可能性があるとみて調べてもらってるがな」
キャメル「その阿部って人、死んだその人と親しい間柄だと思いますよ。『ちゃん』付けで呼んでましたし」
コナン「じゃあ『阿部ちゃん』って呼んでたの?」
椎奈「まるで女子につけるあだ名ね。私もよく仕事仲間をそう呼んでるし」
伊達「じゃあ他に何か気づいたことは? 言葉が鈍ってたとか…」