第37章 〜ボクっ娘との出会い〜
赤井《それだけもなにも、俺が考えていた通りなんでな。彼が俺の死をそうやすやすと受け入れるわけがない》
椎奈「あーそれもそうですね。地の果てまで追っていきそうですし」
本当に、なぜスコッチが生きてるのに今にも緋色編が来そうな仲か悪いんだか…
赤井さんの言葉にコクコク頷いていると、彼は更に付け足す
赤井《そして、君は俺の生存がばれたにも関わらず、どこか焦りが見られない。君の事だ、約束は果たして彼を欺こうとしたが騙せず、しかし彼が近い未来でこの真実に至る事を知っていた。…違うか?》
椎奈「なんでそこまで見抜けるんですか…」
「まぁ正解ですけど…」と足して言えば、彼が電話越しにフッと笑った。絶対今の彼はドヤ顔に違いない
新一といい零さんといい赤井さんといい…この町は頭のいい人が多すぎる気がする
余計なことかもしれないが、一応は忠告しておこう
椎奈「…とにかく、今後の生活にはこれまで以上に注意を払ってください。組織ではバーボンが動き出したと聞いています」
沖矢《ご忠告ありがとうございます。バーボン…が誰のことかは分かり兼ねますが、気をつけます》
椎奈「はい。じゃあ言いたいことはそれだけなのでそろそろ電話切りますね」
最後は沖矢さんの声に戻した彼に電話の終了を告げてから、了承を得て電話を切った
そして、液晶の時計を見てもうお昼の時間だと気付いた
椎奈「…あらら、もう仕事の時間」
私はそばに置いていた普通のオシャレなカバンに携帯を入れると肩にかけ、膝に寝たままのユキを大きめの外出カバンに入れて丁寧に持ち上げた
そして、マンションの自分の家に鍵を閉め、仕事に出発したのだったーーー