第36章 〜赤白黄色と探偵団〜
弓長「まあ、子供のいう事だからきにするな」
顔を見合わせて確認を取り合う住人たちにそう声をかけ、弓長警部は子供たちの前にしゃがみ込んだ
弓長「ダメじゃねぇか。黄色い人のことを話しちゃ…」
子供たち「「え? なんで?」」
弓長「黄色い人が放火犯だと知ったら、全員自分は黄色い人じゃねぇって言い張っちまうだろ?」
光彦「なるほど…」
歩美「そっか!」
コナン「いや、大丈夫だよーーー」
弓長警部が優しく子供たちを注意していると、笑みを崩さないコナンくんが大丈夫だと言って彼らの前に出た
コナン「ーーーこの3人の中の誰が黄色い放火犯か、もう分かっているからさ。ね、椎奈姉ちゃん」
椎奈「(え?! 私も巻き込むの?!)」
弓長「おい、本当か2人とも」
コナンくんの勝手な行動により巻き込まれてしまった私は、弓長警部の問いかけで逃れられないと悟ると小さく溜息を零した
椎奈「…ええ。とりあえず歩美ちゃん。ちょっと日記貸してね」
歩美「うん」
歩美ちゃんは日記を快く渡してくれ、私は最後のページを開いた
コナン「開人くんの日記には赤い人や白い人も出てくるから…」
椎奈「その赤い人と白い人が分かって、私はやっと黄色い人が分かったんです」
コナン「あ、それ僕もだよ。椎奈姉ちゃん」
椎奈「あら、じゃあお揃いね!」
最後あたりは和んでコナンくんと話していると、住人たちの少し驚いたような声が聞こえる
細井「あ、赤い人と白い人もいるのかよ?」
コナン「うん。日記にはこう書いてあるよ」
椎奈「《今日は朝からやな天気。僕は早く学校に行かなきゃいけないけど、赤い人は寝坊できるかもね》」
コナン「これって、赤い人は毎朝何かをやっていて、その日は雨が降っていたからする必要がなくなったってことだよね。それってなんだと思う?」
最後にチラリと探偵団のみんなを見て、コナンくんが彼らに問うた
すると、子供たちが頭を捻り思いついたことを答えてくれる
光彦「洗濯物とかですか?」
元太「運動会なら、雨の日だと中止になるぞ!」
歩美「大人は運動会やらないよ」
灰原「ーーー水撒き。花の水撒き、でしょ」