第36章 〜赤白黄色と探偵団〜
部下「さっき病院に電話した時に、開人くんの母親が言っていました! 学校で起きた事件もすぐに解決してしまう、すごく頭のいい男の子が家に来ると嬉しそうに電話してきて、開人くんがその子につけたニックネームが『クロシロくん』だと言ってました」
椎奈・コナン「「!!」」
この言葉が、私とコナンくんの最後のパズルのピースを合わせてくれた。
なぜ大量のミニカーに引っかかりを覚えたのか。
なぜあだ名が全員色の名前なのかも。
歩美「じゃあ、昨日『クロシ』って言ってたのは」
光彦「コナンくんの事だったんですね!」
元太「けどなんでコナンが『クロシロ』なんだ?」
光彦「さあ? それは、開人くんが元気になるのを待って、本人に聞くしかないですね」
コナン「ーーーいや、その必要はないさ」
子供たちがそんな話をしている中、少し離れたところにいるコナンくんが謎を解いた時に見せる不敵な笑みを見せてこちらに歩いてきた
その後ろで佇む、さっきまで一緒に話してた沖矢昴さんもまた、同じような笑みで私たちを見ている
コナン「『クロシロくん』としては、この場で白黒はっきりさせてやろうじゃねぇか。この中の誰が、黄色い放火犯かってことをな!」
椎奈「(さすがは新一。しっかり解けたみたいね…)」
元の姿の時と変わらない探偵らしい姿勢に小さく笑みをこぼし、住人たちに視線を向けた
沖矢「なんなんですか?その『黄色い放火犯』とは」
真壁「『日記』とかってのも聞こえたけど…」
弓長「いやぁ、火事になったこのアパートと大家の息子・開人くんが書いた日記だよ」
そう言って、住人たちに黒ずんでる日記帳を警部が見せた
光彦「その日記に書いてあったんですよ。夜中、突然黄色い人が帰ってきて、お父さんと口喧嘩してたって。あなたたち3人は火事のあった夜は出かけていて、朝になってから帰ってきたと言ってましたよね」
歩美「それって誰かが嘘ついてるって事だもん!」
元太「その嘘ついてる黄色いやつってのが、アパートに火をつけた犯人なんだよ!」
子供たちは日記に書いてある事をそのまま混乱している住人たちに説明した。
しかし、彼らは開人くんの存在は知っていても『黄色い人』と呼ばれる人は分からないらしい