第36章 〜赤白黄色と探偵団〜
弓長「まぁ、話戻すが…。その子の母親は丁度旅行中で、旅行先に電話したらすぐに戻ると言っていたよ。後の住人は3人いるんだが、3人とも火事があった頃丁度外出していて朝帰ってきたらしくてな…」
コナン「外出? 火事って夜中だったんでしょ?」
弓長「ああ。深夜の2時半頃だ。まぁ3人ともガキじゃねぇから夜で歩いて朝帰りってのもおかしくはねぇが…」
元太「その3人のうちの誰かじゃねぇのか?!火をつけたの!」
弓長「なに?」
元太くんが突然言った言葉に思わず聞き返す弓長警部
それに合わせるように、歩美ちゃんと光彦くんが話し始めた
歩美「昨日、その3人のなかに夜に怪しいことしてる人がいるって開人くんが言ってたもん!」
光彦「それを確かめに来たら、こんなことになっていたんです!」
弓長「なるほど…」
彼が子供達の証言に相槌を打ったとき、彼の部下があるものを焼け跡から見つけて持ってきた
弓長「なんだ?」
黒くて分かりにくいが、外見は小学生がよく使う勉強ノートのようだ
しかしこれは…
弓長「…こりゃあ、開人くんの日記じゃねぇか」
警部はそう言ってペラペラとページをめくっていき、最後の日付が昨日であることを確かめる
そして、私たちにその内容を聞かせてくれたーーー
日記の内容を聞いたところ、赤い人と白い人、そして黄色い人が出てくるようだ
それはどうやらアパートの住人を指すらしく、 日記の最後あたりには黄色い人が家で父親と揉めていると書かれていたようだ
元太「じゃあ、火をつけたやつは黄色いやつで決まりだな!」
コナン「弓長警部。住人の3人ってどんな人なの?」
日記が読まれた後、元太くんの推測を聞いたコナンくんが警部にそう言うと、警部は部下の一人にその3人を連れてくるように頼んだ
そして、その3人が現れたのだが…
灰原「!!!」
椎奈「! 哀ちゃん?」
そばにいた哀ちゃんが、彼らが近づいてきた途端にバッと私の後ろにやってきて、服の裾をつかんできた
距離が縮まるごとに彼女の手が私の服を強く握りしめ、寄せられた体がガタガタと震えている
彼女がやってくる3人に対して怯えるその様子をチラリと見て、私自らも哀ちゃんを後ろ手に寄せた