第35章 〜赤と黒のクラッシュ(殉職・謳歌)〜
ーーー村田side
prrrrrr……
俺の住むマンションの一室で零を除くみんなで酒を飲んで騒いでいると、風見から電話がかかってきた
全員に断りを入れ、電話に出た
村田「もしもし、俺だ。どうした?」
風見《村田さん、降谷さんから新たな組織内の情報が流れてきました》
村田「! そうか。内容は?」
風見《内容はーーー》
村田「?!!」
風見からの報告は、予想だにしないものだった
赤井秀一がキールに射殺された、と
村田「なっ?! (あの赤井が射殺された?! アイツがそんな単純に殺されるわけが…!!)」
風見《念のためにと、FBIが確認のため警視庁に行ったのを聞いて提出されたDNAデータを入手しました》
村田「……っそうか。俺も電車で登庁してそれを調べよう」
風見《了解です。気をつけて来てください》
通話を終了させて携帯を切り、俺は重い腰を上げた。すると、下から酔っ払いたちの鋭い目が突き刺さる
松田「…お前、今日は休みだっつってただろーが。ああ?」
村田「悪い悪い…。最悪の報告が舞い込んできたんだ」
伊達「最悪の報告〜? あのスーパーエリート降谷からか?」
萩原「ふるやんのおバカ!!」←
酔っ払いたちがそんなことを言いながらも早いペースでお酒を煽る
そのデロデロ状態に苦笑いし、同じく苦笑いしている椎奈を一瞬笑みを消して見た
村田「(…今まで出来うる限り俺たちを助けてくれた君が、本当にこの件を知らなかったとは思えない。)」」
椎奈「? 和人お兄さんどうしたの?」
村田「いや、なんでもないよ。この酔っ払いたちの相手を頼む」
椎奈「うん。りょーかい」
椎奈と再び笑みを浮かべて少し話すと、やんや仕事の文句を言いはじめる奴らを背に俺は椎奈の見送りで玄関まで来た
そして靴を履いて彼女に振り返った時、ストレートに聞いてみた
村田「椎奈、来葉峠で赤井が殺された。俺は、君がこの件を知らないとは思えない。どうだい?」
おれが彼女にそう言うと彼女が困ったような笑みを浮かべ、その瞬間、やはりなと思った