第34章 〜赤と黒のクラッシュ (キール奪還)〜
ーーー水無伶奈の病室
ジョディ「なんだ…いるじゃない…。じゃあなんだったの?さっきのテレビ…」
赤井「踊らされていたんだよ俺たちは…。奴らの手のひらでーー奴らの思い通りにな…」
ジョディさんの後ろで病室を目指した私たちは、彼女より一拍遅れて病室にやってきた
私を下ろしながらそう言う赤井さんに、ジョディは訳が分からないと眉を寄せた
ジョディ「お、踊らされた?」
コナン「さっきのテレビの映像は前に彼女が爆発事故に巻き込まれ、怪我をした後の番組復帰のコメント映像に、入院着と病室を合成したものだよ」
ジョディ「でも、何でそんな映像を電波ジャックまでして流したのよ?」
コナン「FBIの人たちをここに集めるためさ! 病院内で携帯電話や無線を使わないのを見越してね…」
ジョディ「だから、私たちをここに集めて一体何を?」
椎奈「水無伶奈さんを見つけるためです。皆さんがついさっきまで集めていた爆弾…。それには、発信機が付いているのだから…」
FBI「「?!!」」
私が発信機のことを告げると、FBIの人たちは一斉に懐にしまった爆弾を取り出した
ジェイムズ「すべてその発信機でこの病室を突き止めるためだったというわけだよ…。最初の植木鉢に爆弾で攻めてくるよう匂わせ、配送された爆弾の多さに焦り、回収した我々が先ほどのテレビ映像でここに駆けつけるようにな!」
FBI 「じゃあ組織はもう…」
ジェイムズ「ああ。ここを睨んで、笑みを浮かべながら次の手を打っているところだろう…」
全員の目が、まだ昏睡状態の水無伶奈に移った
FBI「ど、どうします?」
ジェイムズ「こうなればここに長居は無用! これより、今朝話した最終手段を取る! 3台の車に分乗し、彼らをかく乱しつつこの病院から脱出するんだ!!」
ついに下された、脱出作戦
すると、コナンくんから提案が出た
コナン「ねぇ、僕の知り合いのおじさんのビートルに乗せて運ばない?後部座席なら寝かせられるし…」
それなら、ストレッチャーで運ばれると考えてるだろう組織の人間を騙せるのでは?と言い出す
コナン「じゃあ外に出て電話で呼ぶね! すぐに来てくれると思うから…」