第34章 〜赤と黒のクラッシュ (キール奪還)〜
しかし、そんなコナンくんの携帯をそっと取った赤井さん
赤井「いくらボウヤでも…そいつはできない相談だ。これはFBIの仕事…これ以上は一般市民を巻き込むわけにはいかん…」
コナン「あ、でも…」
赤井「後は我々に任せるんだ」
そう言って、コナンくんの携帯を閉じた赤井さん
次に、私を見て……
赤井「君も、元は体の不調でここへ来た身だ。ここからはよした方がいいだろう。君の頼れる仲間も、これ以上、我々の仕事に巻き込まれるのを望んでいないさ」
椎奈「かもですね…。分かりました」
赤井さんの言う通り、どちらの肩だけを持つことはしないものの、公安の味方である方が今のところは大きい…
それに捻挫の状態も悪化していたし、ここからは無茶な範囲に入るだろうから大人しく身を引こう…
最後に、私はコナンくんの前にしゃがみこんだ
椎奈「じゃあコナンくん、またね。明日あたりにでも今日の事後報告とかくれるとありがたいかな…。あと、優秀な人たちがいるから大丈夫だろうけど…気をつけること!」
コナン「うん、ありがとう椎奈姉ちゃん! 」
最後に元気よく返事したコナンくんを一撫でし、私はそっと病室を退室した
ドアが閉まったとたん話し合いが始まったのを耳で聞きとり、安堵の笑みを浮かべてその部屋から私は立ち去った
椎奈「(この作戦は、成功します…。頑張ってください、赤井さん。それに新一…)」
祈りながら服のポケットから携帯を取り出し、私は新着数件の来ているであろう風見さんのメールを開く
そこには『なぜFBIと行動するんですか!! 降谷さんが聞いたらどうなることか』…と、半分彼の嘆きが綴られた文書が書かれていた
それに苦笑いして、送り返す文面を受付に向かいながら考えていたのだったーーー