第34章 〜赤と黒のクラッシュ (キール奪還)〜
椎奈「普通たくさんの宅配便が一気に同じところに来るわけないでしょ? 奴らはきっとあなたたちを混乱させるつもりだから、他の宅配も組織が仕組んだ楠田って男の名義の贈り物かもかもしれない」
ジェイムズ「?!ということは…!!」
コナン「もしかしたら、その贈り物の中身も爆弾?!」
赤井「…あるかもしれないな」
私の助言を得て、すぐさまジェイムズさんは赤井さんとコナンくんが駆け出した
私も行こうとするが……
ズキンっ!!
椎奈「いつっ…!」
コナン「! 椎奈姉ちゃん?!」
足を捻っていたことを忘れ、その場に崩れ落ちたのを見てコナンが立ち止まる
すると、その腕からユキが出てきて私の元に帰ってきた
私がコナンくんに目で行くように催促すると、彼は頷いて赤井さんを追いかけていったーーー
ーーー数分後
椎奈「すいません…。FBIのおじいさん、ありがとうございます」
ジェイムズ「いやいや、こんな簡単な処置なうえ、ほったらかしで悪かった」
赤井さんとコナンくんが宅配を確かめに行った後、とりあえず落ち着いたのでジェイムズさんが捻挫の処置をしてくれた
時間が経って悪化したようで、随分と腫れていたが冷やしているので少しは治まってくれるだろう…
手当を終え、一息ついたところでジェイムズさんが思い出したように言った
ジェイムズ「そういえば、紹介がまだだったね。私はジェイムズ・ブラック。今までの流れでわかるだろうが、FBIだ」
椎奈「工藤椎奈です」
ジェイムズ「工藤椎奈…。おお、たしか日本の人気モデル!だったかね?! 騒ぎがひと段落したら、サインを…」
ジェイムズさんが興奮した様子を隠さず言い切る前に、袖口から見えた時計を見て顔を険しくさせた
ジョディさんたちに行かせた爆弾の爆発時間が近いのかもしれない…
彼は、携帯を使ってジョディさんに電話をかけたーーー