第34章 〜赤と黒のクラッシュ (キール奪還)〜
ジョディ「つまり、事故の被害者を装った組織の仲間を院内に大勢巻き込ませることは…容易にできるわけですね」
ジェイムズ「狙いはやはり、水無伶奈の病室だな…」
ジョディ「ええ。人海戦術でしらみつぶしに調べ回れば恐らく短時間で…」
赤井「いや、それはないな…」
大量の仲間が送り込まれ、不審な行動をする………
FBIに仲間が捕まるようなそんなリスクは追わないと、赤井さんが分析した
ジョディ「じゃあ、この騒ぎは…?」
赤井「ああ…。狙いは恐らく…別の何か…」
クイッ
椎奈「…?」
不意に、ズボンの裾を引っ張られ、私は足元に目線を落とした
すると、ユキがズボンをぐいぐい噛んでものすごい強さで引っ張っていた
いつもの大人しい性格と態度を捨て、何かに怯えるようにジェイムズさんに威嚇しながら…
椎奈「ユキ……? もしかしてっ…!」
コナン「えっ。姉さん?」
植木鉢にあるモノを思い出した私はユキを抱えてコナンくんの腕に預けると、ジェイムズさんの持つ植木鉢に近づいた
後ろから「フシャーーーッ!」と毛を逆立ててずっと威嚇する愛猫をチラリと見、植木鉢をゆっくりと地面に下ろした
すると、「カチコチ」と音がだんだん大きく聞こえ始め、コナンはハッと何かに気づいた
コナン「!!ねぇ、この音って…」
椎奈「そういうこと」
赤井「君の愛猫に感謝だな。椎奈は下がっていてくれ」
赤井さん言われた通り私が後ろに下がると、今度は赤井さんが植木鉢に近づいた
そして、土や苗を植木鉢から取り出していき……
底の方から、「カチコチ」と音を鳴らす堂々と時計を正面にした袋に入ったあるモノが出てきた
ジョディ「ば、爆弾?!!」
ジェイムズ「鉢の中身は調べなかったのかね?」
ジョディ「す、すみません…。花の方にばかり気を取られていて…それに…」
赤井「この鉢に爆弾を仕掛けても捜査官数人を殺すだけ。爆弾の騒ぎで日本警察が来れば操作どころじゃなくなり々やつらにとってリミットはゼロ…。そう踏んだんだろう?」
ジョディ「ええ…」