第34章 〜赤と黒のクラッシュ (キール奪還)〜
ーーー赤井side
米花中央病院に水無伶奈が運ばれてから数日
いよいよ、組織の奴らが動き出したようだ……
手始めに、病院付近にあった映画館に火を放ったらしい
ジョディ「火事?」
赤井「(そうきたか…)」
病院の窓からその光景を見たジョディ
彼女はまだ気づいていないと見える
その時、病院の受付からとある会話が耳に飛び込んできたーー
看護師「え?ジェイムズ・ブラックさん? そんな患者さんは入院されていませんが…」
宅配便「いや、患者さんじゃなく付き添いの人だと聞いたんですが…」
まさかこのタイミングでジェイムズに贈り物とは、何か臭う。
怪しむ俺の隣で、ジョディは話をしている看護師と宅配便の男に話しかける
ジョディ「その人なら私の知り合いだけど…。あなた誰?」
宅配便「あ、はい! 宅配の荷物の届けです!」
ジョディ「誰に何を頼まれたの?」
宅配便「えーっと、依頼主は楠田陸道って方ですね…」
ジョディ「く、楠田陸道?!」
そして、送り主の名に驚くジョディをよそに、その宅配業者は外見は植木鉢のものを渡して去っていった……
楠田陸道とは、昨夜までこの病院に潜り込んでいた組織の人間だ。しかし、我々に正体がばれた彼は、拳銃で頭を一発撃って亡くなってしまった
つまりこれは、組織がジェイムズに送ったものなんだろうーーー
その後、一度病院の駐車場に出て、俺とジョディ、そしてコナンくんはジェイムズと合流した
そしてジョディは、ジェイムズに開封した鉢植えを渡す
ジェイムズ「コロンバイン…日本では「おだまき」と呼ばれる花だな…。これを組織が私に?」
ジョディ「ええ…。彼らの仲間の名を依頼主に使っていましたから、間違いありません…」
ジョディもジェイムズも、なぜ組織が花なんてものを送りつけてきたのか分からないようだ
ジョディ「一応、病院に来た人の手荷物は警備員を装って全てチェックしていたんですが、さすがに宅配の荷物の中身までは…」
ジェイムズ「しかし、なぜ花を私に? コロンバインはコロラド州の州花だが…」