第31章 〜屋外バーベキュー場での出会〜
ーーーーそして晩
いつも通り工藤邸には家主の椎奈と刑事達が集まり、降谷もそこにやって来た
すると、刑事達がバーベキューに出かけたことを自慢し始め、中居が撮った携帯の写真を振谷が見ていた
降谷「…すごいな。こんなに大勢で行ったのか」
椎奈「うん。私と子供達ってなかなか会えないからさぁ」
萩原「けっこう楽しめたよな〜」
萩原の言葉に、降谷以外の全員がうんうんと頷いた
椎奈「それに、『大事なパートナー』も見つけたし♪」
降谷「!!大事な……パートナー……だと?!」
椎奈「?!ど、どーしたの零お兄さん…!」
何やらショックを受けたらしい降谷は、ガシッと椎奈の肩を掴んで焦った顔で詰め寄る
その近さに一瞬ドキりとするもなんとか平常心を保つ椎奈
他の刑事組は原因がよくわかっているようでその光景にニヤついていた
降谷「……どこの誰なんだ?」
椎奈「……え?」
降谷「よぉく考え直すんだ!バーベキューに行ったたった1日で惹かれたのか?!」
椎奈「だ、だって…。ジッと見つけてきたし…。頭撫でてあげたらすり寄ってきて…抱きしめたらあったかいうえに、ペロペロ舐めてくれて…」
降谷「なっ?!!」
それを思い出してか、うっとりとはにかみながら言う椎奈の言葉に衝撃を受ける降谷
目を見開いてそのまま固まってしまった彼に気付かず、椎奈はまだ色々あるようで話を続けていく……
降谷「(そんな…っ。椎奈に出会った男は俺や松田たちの方が早いのに!!たった1日で、椎奈の心を持っていかれるなんて…!!)」
そして、最終的には嬉しそうな顔で笑いーーー
椎奈「ふふっ。それでね、連れてきたんだあ♪私の大事なパートナー!
ーーーーー元野良な白猫・ユキちゃん(メス)で〜す!!」
じゃっじゃじゃ〜〜ん!!
降谷「…………え?」
椎奈が未だ混乱する降谷の目の前に突き出したのは、白い塊ーーー基、白猫のユキであった