第30章 〜揺れる警視庁1200万人の人質〜
先ほどの爆発は、やはり白鳥刑事たちが来た車から起きていた
彼は、車を開けると爆発するのを知りながら、あえて車から出てきたのだった
そんな彼がともに来ていた佐藤刑事と高木刑事に渡したのは、犯行声明文
3年前に警察を翻弄した、あの犯人のものと酷似していた……
私は先に友人に帰ってもらい、捜査に影で協力することにした
佐藤刑事と高木刑事のそばには、少年探偵団もいた
《俺は剛球豪打のメジャーリーガー
さあ延長戦の始まりだ
試合開始の合図は明日の正午
終了は午後3時
できのいいストッパーを用意しても無駄だ
最後は俺が逆転する
試合を中止したくば俺の元へ来い
血塗られたマウンドに貴様ら警察が登るのを
鋼のバッターボックスで待っている》
佐藤刑事が読み切ると、お兄さんたちが気分を落ち着かせるようにタバコをつけた
松田「萩原、椎奈…こいつは…」
萩原「ああ、間違いない…」
椎奈「てっきり3年前の失敗で終わってくれると思ってたんだけどね…」
コナン「!!椎奈お姉ちゃん、3年前って…」
椎奈「観覧車を利用した爆弾事件だよ。警察を犠牲にするつもりが、結局失敗に終わったのんだけどね」
季節外れのハロウィンパーティでも思っていたが、やはり原作で起こる出来事は何をしても筋書きを変えられないらしい…
結果を変えれるのが唯一の救いだ
そこで、私はいつものごとく原作よりも早く、事件解決の紐解きを始めた
佐藤刑事から暗号文をもらい、周りに解決を促すように…
椎奈「それにしても、3年前と違って今回は本当に複雑ね。これ、"ホントに日本語"なのかな。特にこの『メジャーリーガー』とか、外国よね」
コナン「?!」
松田「!!そうか…メジャーリーガーは日本語じゃねぇ…。米国のだから、英語に直せってことか」
萩原「!!じゃあその後の『延長戦の始まりだ』は…」
コナン「延長戦を英語のextraに変えればいいんだ!!」
松田「!ああ、そういうこったな…。頭いいじゃねぇか、ボウズ」
足元で研二お兄さんの言葉の続きを言ったコナンくんを、ニヤリと笑って撫でた