第28章 〜満月の夜の二次元ミステリー〜
その後、盗聴していく中でジョディの過去が明かされていくーーー
彼女がFBIになるに至った経緯がベルモットにあること
ベルモットが昔、FBIだった彼女の父親を殺し、組織の情報を家ごと灰にしたこと
そして事件後、証人保護プログラムを適用して別人になり、FBIの捜査官として生きてきたことなど……
ジョディ《さすが千の顔を持つ魔女ベルモット…。その戦争能力があればどこでも潜入出来て調べ放題ね…》
ベルモット《あなたこそよく気づいたわね…Dr.新出の変装に…》
ベルモットは、女優のクリス・ヴィンヤードとして素顔で新出の病院に通いつめていた
彼を殺してなりすますのを察したFBIは、ベルモットの目の前で家族全員がガードレールを突き破って海に沈む事故死の場面を演出する
何も知らない本物の新出は、遠いところに住んでるらしい……
そしてベルモットは思惑通り新出に成りすまし調べ物をしていたーーー
ジョディ《その何かはあなたの部屋に忍び込んだら一目瞭然だったわ…。ダーツの矢で串刺しにされた20歳前後の赤みがかった茶髪の女性…、写真のその女性を見つけて消そうとしてるってね!!》
椎奈「(志保ちゃん…)」
イヤホンで会話を聞きながら、こちらに来てるという灰原に想いを馳せた
そして、再び会話が聞こえるとハッとしたようにまた耳を傾けた
ジョディ《ここからは質問!あなたが連れ出し殺そうとしていた例の女性と瓜二つなこの女の子…。証人保護プログラムを要請するけど、本当に写真の女性なの?
まだあるわ!その写真の下に貼ってあった3枚の写真に書かれた『Cool guy』と『Angel』、そして『Goddess』の意味…。あの男の子は確かに頭が切れるけど『guy』じゃなく『kid』よね?
そう…あのコナンって男の子と隣家に住む工藤椎奈がこの少女から遠ざかるまで手を出さなかったその理由…。バスの中で彼らを守ったわけを…答えてくれる?!》
椎奈「(……え?)」