第28章 〜満月の夜の二次元ミステリー〜
当時の予感が見事に的中し、椎奈は 長いため息を着いた
その直後、不意に車体が勢いよく傾いた
蘭「きゃあ!!」
椎奈「っ?!」
そして、その後さらに急ブレーキがかかったようで、椎奈は頭をゴツンッとぶつけた
蘭「ちょっ…椎奈お姉さん、大丈夫?!すごい音したけど…」
椎奈「…ジョディさんマジ許さん…」
ものすごく痛い頭を摩りながら、小さい声で呻いた
しかし、こんな風になるシーンには覚えがある
椎奈は静かにトランクの蓋を開け、イヤホンの片耳に付いてるマイクの部分を外に出した
もう片方は耳にはめたまま、村田もこの話を盗聴出来るよう仕向ける
蘭「椎奈お姉さん?一体なにして…」
椎奈「静かに」
小声で話す蘭を制して、イヤホン越しの外の会話に耳を傾けたーーー
話をしていたのは、FBIのジョディと医師の新出だった
そしてジョディは、新出の家で起きた殺人事件の真相を語っていた
新出《あ、あなたは一体?!》
ジョディ《A secret makes a woman woman……。覚えてる?あなたが私に残した最後の言葉よ。そして忘れまいと何度も口ずさんだ、父の仇の言葉…。そうよね、クリス・ヴィンヤード ーーーーーーいや……ベルモット!!!》
直後、ベルモットの変装がビリビリと避ける音がした
そして今、組織の幹部・ベルモットとの戦いが幕を開ける…………