第25章 〜会っちゃならん人たちが自宅で会ってしまった件〜
村田「椎奈、来客の予定あったのか?」
椎奈「ううん。今日は何もないはずなんだけど…」
……さて、困ったことになった。
ここの家主の私は現在、風邪でダウンしている
和人お兄さんが出ればいいんだろうが…。出れば間違いなく誤解され、ネットや雑誌で大騒ぎになる…
かといって居留守も申し訳なく…
椎奈「…仕方ない。私が出動するかぁ」
村田「なら俺は隠れてるよ。ついでに○クエリ○スを補充したペットボトルでも用意しとく」
椎奈「うん、お願いしまーす」
気だるい体を持ち上げ、ベッドから降りると一緒に部屋を出た
階段をお兄さんに支えられながら降り、リビング辺りでお別れしてから玄関まで来た
椎奈「はーーい、お待たせしまし…。…っ?!」
玄関を開けて外の人を見上げると、私は目を見開いて固まった
?「やぁ。久しぶりだな、お嬢さん」
バタン…ッ
とりあえず、私は来客であるニット帽の男性を無視して玄関を閉めた
椎奈「(や、ヤバイ…。零お兄さんじゃないだけマシでも、公安とFBIが揃うのはまずい…。この二人、比較的仲は良さそうなんだけど未来を思うとなんとも言えないんだよね…)」
とりあえず、とまた玄関をソッと開ける
?「……」
椎奈「お、お久しぶりです。赤井さん…」
赤井「成長したな。椎奈。来て早速で悪いが、少し話がある」
椎奈「あ〜…今日は体調が優れないんで、日を改めて貰えませんか…」
赤井「ホォ…、その靴の持ち主は良くて、俺は無理と?」
椎奈「…え?」
赤井さんにそう言われて私が改めて玄関を見回すと、和人お兄さんの靴があった。特に隠す必要なしと考えていたのだが…
椎奈「いや、その…この靴の人は私の看病してくれてるんだ。来客ってわけじゃないよ?」
公安云々の話は端折り、事実を一部伝えた私
しかし、それは意味を成さなかった…
赤井「ホォ…、公安の人間は面倒見が良いようだ」
村田「命の恩人ならなおさらな」
椎奈「!!和人お兄さん?!」