第25章 〜会っちゃならん人たちが自宅で会ってしまった件〜
バスジャックの事件の翌日、風邪は治ったのに和人お兄さんの過保護で寝かされることになった私
椎奈「ねぇ、私治ったんだけど…」
村田「君は風邪を舐めているね。そう思ってはしゃいでるとまたぶり返すんだよ」
椎奈「いや、病み上がりではしゃがないって。ちびっこじゃないんだし…」
村田「仕事に差し支えるから休むんだ」
椎奈「過保護…(ボソッ」
零お兄さんといいこの人といい、なぜか周りに過保護が多い
そう思って小声で呟いたのに、和人お兄さんは聞き漏らさず、なぜかニッコリと笑う
村田「過保護じゃなくて、俺は自分に無頓着な君のストッパーをしてるだけだ」
椎奈「うわ、黒い…黒いよ和人お兄さん…」
村田「ん?おかしいな…わりと色白だと自負してるんだけど」
椎奈「いや、肌じゃなくて笑顔が黒い!!」
零お兄さんといいこの人といい、笑顔が怖いことこの上ない
私がそう思いながら突っ込むと、彼は今度は楽しそうに笑う
村田「ははっ。悪い悪い。ついなw」
椎奈「(和人お兄さん、全然悪いなんて思ってないな…。まぁ、その通りだし反論はしないけど…)」
事実、彼らには散々心配させている
その自覚が十分あるため、私は苦笑いした
けれど、危険にとびこめるのは彼らがなんとかしてくれると見込んでのものだーーー
椎奈「…私、信頼してるよ。お兄さん達のこと」
村田「ははっ、嬉しいこと言ってくれるなぁw」
楽しそうな彼の笑顔が嬉しさで更に輝き、私の頭をワシャワシャと撫でてくる
もうお兄さん達のそれに慣れた私は特に抵抗もしない
しばらくそれを受け入れいると……
ピーーーンポーーーン……
インターホンが鳴り響いた