第24章 〜謎めいた乗客〜
?「あれ…椎奈お姉さんと中居お兄さんがいる!!」
椎奈「……ん?」
?「おい、静かにしろよ!寝てるじゃねーか…」
うっかり寝てしまった私は、聞きなれた子供たちの声で目が覚めた
目を開けてそちらを見ると、子供たちと目が合った
椎奈「…あれ?歩美ちゃん哀ちゃん光彦くん元太くん…。あと新…コナンくんも」
コナン「…なんで僕ついでみたいなの?というか、なんか元気ないね?」
中居「 椎奈は風邪なんだ。これから俺も付き添いで病院に行くんだよ。君たちはバスでどこに行く予定なんだい?」
コナン「(なっ?!こいつ、弱ってる姉さんに近づいたのか?!)」
中居努……村田和人から私の容態を聞くと、新一の顔が怖くなった
その様子は、彼が敵と認識した証…
ついでに言うと、阿笠博士は近くに座ってどこか緊張した様子
椎奈「和人お兄さん、新一に何したの?)」
灰原「工藤くんは、村田さんを組織の一員と疑ってるのよ」
私の心を読んだように、子供たちと中居さんを見る私に哀ちゃんが小声で言う
椎奈「なんで?」
灰原「あなたのライブで初めて会った時、自分に向ける目が不思議だったんですって。あと……『お姉さんを助けよう』って言葉が、あとから思えば自分が工藤新一だって気づいてるんじゃないかってなったのよ」
椎奈「なにやってんの、和人お兄さん」
たしかに、何も知らない新一なら組織の一員と思えて仕方ないはずだ
『元』対組織の潜入者だから、組織に関わっちゃいるけど…
中居「じゃあ、君たちはそろそろ座ろうか。バスが動いてるし危ないよ」
子供たち「「はーーい!!」」
子供たちが元気よく返事した
そして、私たちの席の後ろに座った
それを見届けてから私はまた目を閉じた
その数分後。
バスが停車する振動で目を開けると、バックミラー越しに出入り口から数人の客が入ってくるのが見えた
しかし、その客を見て一瞬気だるさが吹っ飛んだ
椎奈「っ?!!」
その客の中に、彼らがいた
ジョディ・サンテミリオンと、新出医師…そして、ニット帽とマスクで顔を隠す男