第21章 〜事件を吸引する素質が移りました〜
小五郎「そ、そうなんスか……」
必死な訴えに加え他の照明係も頷いたため、犯行は不可能となった
小五郎と、同じく話を聞いていた目暮と佐藤と高木は唸った
残るのは、スポットライトをいじっていないと訴えた細田唯か、椎奈のファンだという動機のなさそうな林田仁になった
一方、松田と萩原と伊達は、鑑識が色々しているそばで落ちたスポットライトの部分を見ていた
そして、伊達が異変に気付いた
伊達「?!なぁ、鑑識の人」
鑑識「はい」
伊達「この柱、液体で濡れて溶けてるんだよ。調べてくれね?」
鑑識「分かりました」
言われた鑑識は、すぐにその液体を採取する
その様子を見ていたコナンは、考える
コナン「(鉄を溶かす液体…。おそらく、硫酸、塩酸とかの類だろうな…。でも、なんでそんな液体…。それで溶ける何かを隠したかった?)」
萩原「伊達、松田〜。たしかに液体も気になるけど…、これも謎じゃないか?」
考えるコナンをよそに、萩原が白い手袋をはめて紐状の何か持ってきた
それにコナンは顔を上げ、ハッとなった
松田「あ?なんだこれ…」
伊達「アルミニウムじゃねぇか?」
話し込む三人の会話で、コナンの頭に事件を紐解くピースがはまっていく……
コナン「(!!そうか…!このトリックを使えば!!…いや、でも待てよ。だったらどうやって『アレ』を支えるんだ?)」
そこで、その疑問をステージ近くの席に座っていたマネージャーに聞いてみた
彼女なら、上を見上げる形になるから何かに気付いたとふんで
コナン「ねぇ、マネージャーさん?落ちてきたスポットライトの近くに何か見えたりした?」
茜「え?そうね……。あ」
コナン「!!なに?!」
茜「実は…スポットライトのあたりからね、なんか白い煙が見えた気がしたのよ…」
コナン「(白い煙?!そうか…やっと分かったぞ!!あとは犯人とその証拠を見つければ…)」
しかしその時、コナンの襟首が何者かにつかまれた
コナン「うわぁ!!」
小五郎「おいコラ!!現場をうろつくんじゃねえ!!博士とガキ達んところで大人しくしてろ!!」
コナン「ごめんなさい…」