生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)
第10章 ないものねだり(微*)
『もしかして、からかわれた…?』
呼び出しておいて、当の本人がが来てないなんて
からかわれたとしか考えられない
となると、ローが此処に来るはずもなく完璧に見当違いをしてしまった
「戻ろ…」
「ちゃんと来たじゃねェか、褒めてやるよ」
「ッ?!キッド、居たの」
踵を返して戻ろうとしたとき、いつの間に背後に立っていたキッドが扉にもたれて笑みを浮かべている
「そりゃァ、呼び出したのはオレだからなァ」
「そこ退いてよ」
「あ?オレに指図するたァいい度胸だな、ますます気に入った」
扉から身体を離して、いきなり目の前に顔があると理解した次の瞬間に頭をしたたか打ちつけた
痛みに瞑った目を開けると、春の鮮やかな青空が視界に広がっている
「…え?」
どういう状況?と口にしかけて、視界に入り込んできたのは燃えるような赤と
妖しい笑みを浮かべたキッドの顔
投げ出されていた腕は一纏めにされ、頭上で固定されてしまい身動きが取れない
「カラダに教え込んでやるぜ、オレの熱をなァ」
「や…ッ!離して、ぇ!!」
ジタバタと唯一自由な脚で抵抗を示すが、力の差は歴然
難なく開かされた脚の間に身体を置かれてしまえばどうすることも出来なくなってしまう
「あんまり暴れんじゃねェよ、優しくされたけりゃァな」
「な、にする気なの…」
「しらばっくれてもムダだぜ?もうヤってんだろ、トラファルガーと…ソレと同じコトだ」
凶悪に冷酷な笑みを浮かべるキッドに、全身が逃げろと危険を知らせる
しかしどうしたって力では敵わない、抵抗も虚しくブラウスを破る勢いで脱がされてしまう
「なっ!」
「ハッ、見えるトコロには何も無かったからオカシイと思ったぜェ…隠れる場所にこれだけ付けてりゃ、あの男も大概だよなァ」
胸元、二の腕、脇腹…白い肌にいくつも散らばる紅い痕
こうして素肌を見る者にしか分からない、独占欲の証
キッドは胸元の紅い痕にペロリと舌を這わせて、重ねて消すように吸いつく
更に濃い紅い華が咲いた
「全部オレが消してやってもいいけどよォ…」
「やめ、て」
「まぁそれは後でゆっくりな、」
逃げられないように顎を掴んで、深く唇を重ねる
口内を余すことなく撫でつけ、逃げようとする舌を絡めとると強く吸い上げれば腰が跳ねた
歯列をなぞり、上顎をくすぐられれば嫌悪感とは別の何かが湧き上がる感覚に身震いした