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生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)

第9章 ライバル出現?!(微*)


「今日の午後は身の回りに気を付けた方がいい。光を奪い去ろうとする闇は、存外身近にあったりするものだ」
「…?」

占いの結果なのか、いきなりよく分からない抽象的な忠告を受けて思わず怪訝な顔をしてしまうローだが、ホーキンスは特に表情を変えることなく言葉を続けた

「光を失えば、自身の心が闇に支配されてしまうだろう…判断を誤れば、それは避けられぬ運命となり…光は戻らない」

わずかに目を細めてローの手に握られたカードを見つめる
しかしそれがやけに不気味だと、ローは手元のカードに視線を落とした

カードは、真っ白


けれどホーキンスには“視えて”いる、それが何かは知る由もない
しかし趣味の範囲を超えて、彼の占いはよく当たると評判でもあった


「そして光は闇に侵され、支配される」
「なんのことだか見当もつかねェが…ようは判断を見誤らなければ済む話だろ」

光だとか闇だとか、自分の周りにそんなものあるだろうか
そもそも抽象的な表現は様々な可能性を無限に暗示してしまう
あれこれ考えても、混乱するだけだ。結局その時になって判断するのが最善ではないか

「これは運命なのだ、トラファルガー。だが今はまだ、2つとある運命…後悔しないように、歩むといい」


話終えて出席簿を開きながらホーキンスはどこから、やけに視線を感じることに気付いていた
無表情のまま瞳だけ動かして視線の主を見遣る

それはローの隣に座る、燃えるような赤髪の生徒だった
頬杖をついて窓の外を見ているようで目だけこちらを睨んでいる


「遅くなったがHRを始めよう」

特に気にすることもなく視線を手元に落とし、抑揚のない声でクラスの出欠を取り始める


『ホーキンスの野郎…何か勘付きやがったな』

キッドはホーキンスを睨みながら、内心で盛大に舌打ちと罵倒を浴びせる

『まァ、トラファルガーは多分気付いてねェ』

先ほどのが一体どんなカードだったのかもキッドには分からない
ただあのカードが何を示していようが、この気持ちもこれからやろうとする事も変える気はない

対抗心ではなく、ただ純粋な気持ち
見た目はキッドからすればとても小さくて貧相なのに
自分に対して臆することもなく、先輩後輩という垣根以外は飛び越え、更に対等であろうとする負けん気の強さに正直惚れた…アイツが欲しい、だから

『セナを、手に入れる』

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