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生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)

第18章 忍び寄る陰謀



「ちょっとセナ、アンタ何したの?」
「へっ??」

この学園一、情報が早いことに定評のあるクラスメイトのナミは
教室に戻って来て、迷うことなくセナの席へと向かった

クラスメイトであり幼馴染であるシャチと談笑していたセナはナミの気配に顔を上げる
そして冒頭のやり取りへと戻るのだった


「何した、って…何が?」

いきなりの友人の言及に、きょとんとして首を傾げると
何処からか引き千切ってきたような、歪な形の紙切れが目の前に突きつけられた

近すぎて…見えない

「な、ナミ…読めないってば」

少しだけ距離を置くように、頭を引けばようやく書かれてある文字にピントが合う

「えー何々。以下の者・白石 セナを"海の正義国家学院"に交換留学生として招待…」

正面から身を乗り出したシャチが、スラスラと文面を読み上げていく
その内容に首を傾げたのはセナ自身、難しい顔をして口を開くと

「何そのダサい学校名は」
「いやツッコむところそこじゃないだろ!」
「だって、海の正義国家学院…?聞いたことないけど」

論点のズレた指摘に、思わず条件反射でシャチがツッコむ
一見いつもと変わらない、のんびりとした目下の状況に、ナミは肩を竦めた

「簡単に言えば、政府の学校。この国の中枢に位置しているマリージョアに建てられているの」

ナミが簡潔に説明を終えると、途端にセナの顔色が変わる
ほんのりと戦慄く唇で、絞り出すように呟いた言葉は、ナミの説明を切り取ったもの

「政府の、学校…」

呟くと同時に、背筋がゾクリと凍りつく感覚に襲われた
無意識に、制服の上からギュッと心臓の辺りを強く握りしめる

「「セナ?」」

シャチとナミが心配そうに覗き込んできたため、安心させるように視線を上げる
と、同時に新たな第三の鋭い視線と目が合った

「ひ、ッ」
「…」
「あれ、会長?」

いつの間に覗き込んでいた2人の後ろに立っていたのは、この海楼学園の生徒会長でありセナの恋人であるトラファルガー・ロー
何をしているのかと覗き込んだ矢先に悲鳴を上げられたもので、眉間の皺がより深く刻まれてしまっている

「…人の顔を見て悲鳴を上げるとはどういうことだ」

ローがシャチとナミの間に割って入ると、セナは一歩後退った
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