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生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)

第5章 自己紹介はマニアックなくらいがいい


「あ」
ほんのちょっとの距離を突進してくるだけなのに、何かに躓いたのか盛大に私の方へコケてくる
もちろん私が受け止められるはずもなく、共倒れ状態

「わ、ワリィ…怪我はねェか?」
「なんとか大丈夫です」
「なら良かった。紹介が遅れてすまん、俺はコラソン、化学の教師でここの顧問だ」
「先生だったんですね!」

てっきりローの保護者とかかと…

「ロシー先生、早くセナの上から退かないと会長が木刀構えてますよ」
「え?おわっ、ロー!そんなに怒るな、これは不可抗力だッ」
「分かったから、早く退けよ」

うん?今ご本人から紹介された名前じゃない単語が聞こえたような…

「ロ、シー?」
「あっ、ペンギンお前口滑らせたなっ」
「俺シャチです」
「似たようなもんだろ!セナちゃん、その名前は忘れてくれないか」
「はぁ」
「コラさん、セナは口外したりしねェからバラせ」

私の理解が追いつく間もなく話がどんどん進んでいくんですけど…

「あー仕方ねェなァ…生徒会以外の人間には、絶対に秘密にしてほしいんだが。約束できるか?セナちゃん」
「約束します」
「まァ簡単に言えばコラソンって名は偽名なんだ。俺の本当の名前はドンキホーテ・ロシナンテ…この学園の副学園長と同じ名前なのさ」
「つまり…あなたが副学園長?」
「そういうことになるな」
「どうしてそんなに偉い人が、一教員で、そのことを秘密にしているんですか?」
「兄が…いや、この話はまたにしよう」

ボソリと呟いたコラソン先生の瞳が、一瞬だけとても悲しそうに影を落としたのを私は見逃さなかった
つい好奇心から聞いてしまった質問に、深く反省をする
誰にだって聞かれたくないことがあるよね

「じゃあ私の自己紹介をします!」
「「唐突だなっ!」」

幼馴染の二人が声をそろえて突っ込んでくれたから、雰囲気は一転して注目は私に集まる

「1年C組の白石 セナ、生徒会では会計を務めます。好きな食べ物は和食で、作るのも得意です。好きな科目は国語と音楽かな?家族構成は両親と私の3人、あっ中学は女子校でした。なので彼氏は居たことないです。動物が好きです!しろくまのお腹に埋もれて寝るのが夢です!」
「なんでしろくまなんだァ?」
「気持ちよさそうだから!大きいし」
「そっかァ、セナは面白れェな」
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