第12章 ちょっと一息つきましょう(＊)

両手で細い腰を掴むと、先ほどまでの動きとは打って変わり最奥をめがけて腰を打ち付ける
先端を奥に食い込ませるように、深く深く穿てばセナは腰に広がるぞわりとした感覚に身を震わせた

「ひ、ァッ、ンン」
「ハァ、キツいか？」
「んん…だい、じょ…ひぁ、アアッ」

大丈夫、と最後まで言い終わる前に突き上げるような動きを再開されて甘い声に変わる
ローは上体をかがませ、首筋から胸元にかけて紅い華を咲かせてゆく
白い肌に色濃く痕をつけるたび、ピクリと反応する身体
その度に結合部も軽く収縮して、自身は質量を増すばかり

溢れる先走りと蜜が混ざり合い、腰を打ち付けるたびにグチュグチュと音を立て泡立ち、セナの内股を伝ってゆく

「ん、ろぉ…ッ」

どこか焦点の定まっていない瞳で、セナがローに手を差し出した
腰に添えていた左手を離し、差し出された手と絡ませると嬉しそうに微笑む
その表情に全身が燃え上がるように熱くなって、その熱を誤魔化すようにがむしゃらに腰を揺らす

「ッ、あ！激し、やぁ…イっちゃ」
「イけばいい、何度でも」
「ンン…ッろぉ、もっ」

力なく首を振りながら、繋いだ手に力が込もる

「…ああ、じゃあ」
「ッふ、ァ」
「一緒に、な？」
「ん、ッは、ぁ、あああっ」

ローの動きに合わせて、セナも腰を揺らしお互いに絶頂へと昇り詰めてゆく

「だめ、ッも…ああッ、」
「く…俺も、限界だ」
「ッん――――！」
「は、ぁっ」

繋いだ手に目いっぱいの力を込めて、全身を震わせながらイったセナのナカには、ほぼ同時にローの熱が注ぎ込まれた
灼けつくような熱に目眩が起きそうなほど、全身がその熱に侵されているような気分になる

お互いに息も絶え絶えになりながら、しばらく体勢を保ち余韻を引きずっていた
だいぶ呼吸が落ち着いてきたところで、セナはふと身体に違和感を感じる

「あ、の…」
「なんだ」
「なんで…？」

違和感の正体はすぐに分かった
正気に戻ってきた頭では、なおさら疑問にしかならないことだから

「なんでまだ、大きいままなの…っ」

未だ繋がったままで体内にいるローの熱が、一度達したにも関わらず鎮まる気配がない

「言っただろ、まだ夜は長いってな」
「私ムリ！もう死んじゃ…んあっ」
「逃がすワケねェだろ」
「ひ…っ！ああン、」