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生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)

第12章 ちょっと一息つきましょう(*)


今日は週末の金曜日
何事もなく一日を終えれば、この学園に入って初めての休みがやってくる

かといって、セナは何って予定があるわけでもない
しかしこれから計画を立てるので、いくらでも楽しい休日は考えられる
久々に幼馴染2人と出掛けてみようか、それか新しく友達になったナミたちを誘ってウィンドウショッピングもいいと思う

「……い」

忙しい両親に代わって、のんびり家事をこなしておくのもいいかもしれない

「…おーい」

親友となったキッドと出掛けてみるのはどうだろう、…ローが許すはずもないからコレは永遠に叶わないかも

そういえば、ローはどんな休日を過ごすのだろう
家が病院だと言っていたので、手伝いでもするのかな
毎日会っているとはいえ、傍目に恋人らしいことといえば登下校の時間くらいだ
デートとか、誘ったらしてくれるかな?

「うーん、悩むなー」
「だっはっは!悩みてェのはこっちだがなァ、白石!」
「へっ」

ドッ、と教室内が笑いに包まれる

ボーッと物思いにふけっていたから、忘れていたが
今はれっきとした授業中であって
目の前には今の時間現代文のクラス担当であるシャンクスが立っている
片腕で左目に三本の裂傷が残るその教師は、無造作に切られた赤髪を揺らしながら豪快に笑っていた

「ちゃんと話聞いとけー?そんなんじゃ単位やらねェぞー」
「すみません…」
「素直な奴ァ嫌いじゃねェ!ま、今日は見逃してやる」

ポンポンと大きな右手で頭を撫でられ、教卓に戻ったシャンクスの一声で授業が再開する

『穴があったら入りたい…』

今度は真面目に授業を聞きながら、セナの心は恥ずかしさに打ちひしがれていた
ただでさえ初日から変に注目を浴びているのに、授業中すら自分の不注意で笑われるとは情け無い

キーンコーンカーンコーン


気付けばチャイムが鳴り響き、授業は終わりを告げる
シャンクスが出て行くと、静まり返っていた教室にざわざわと活気が戻った

「次は、科学…っと」
「あの…」

次は移動教室のため、準備をしてナミの元へ向かおうとしたとき誰かに呼び止められる
振り返ると、ピンク色の髪にバンダナを巻いてその上にメガネを乗せた痩身の男子生徒が立っていた

「なにか?」
「あのっ、その…白石さんを、呼んでくるように、頼まれて…っ!」
「?はぁ…」


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