第19章 もう、良い。
『はぁ………はぁ………』
カナエはベッドに埋まる様に倒れ込んでいた。
ローの手加減の無い激しさ。気怠い体を動かす事ができない。
「すまねェ……大丈夫か?」
『初めて………』
「ん?」
『初めて名前で呼んだ………』
「………そうだな。」
ローは横になったまま、カナエを後ろから抱き締めた。髪の毛の中に顔を埋めている。
「ちび女の方良いか?」
『………名前が良いです……』
「………………カナエ」
『な………何。』
改めて呼ばれると何だか照れる。
(そんな良い声で囁かないで………)
「………………もう一回…」
『………えっ!?』
ローは再び固くなっている自身をカナエのお尻の辺りに押し付けていた。
やっとでカナエを抱けた。もう、欲望を抑えられない。
『えっ………そんなっ……私もう無理!』
「今度は優しくする。」
『そんなに体力無いから!!』
「じゃあ鍛えてやる。」
『何言って………あっ!』
ローは背筋を舌でなぞる。カナエはビクッと震えた。
「体は素直だな……」
『もう、好きにして……』
「覚悟しろよ」
ローとカナエはその日、眠れない夜を過ごした。
(若いって怖い………。)