第4章 受け入れろ。
「キャプテン、この子何言ってるのかな。」
「……」
ローはカナエを睨んだまま、何かを考えている。
あまりの恐ろしさにカナエは動けないでいた。
(や、やばい……何か変なこと聞いちゃったかな……どうやって来たかは思い出せないし……何かのイベントなら場所くらいは分かるかと思ったんだけど…)
「おい、女。」
『はっ!はい!!』
「まさかとは思うが……」
『……?』
「お前……異世界から来た人間か…?」
『…………え?』
カナエはすぐに理解はできなかった。
でも、ローの目は嘘をついている様には見えない。
イベントが進行しているにしても、ワンピースにそんな話はあっただろうか。
ローは混乱しているカナエを気にせず、話を続けた。
「昔…ある海賊の部下だった時に聞いた事がある。俺達の世界とは別の現実があると。」
(ドフラミンゴの事かな…)
「2つの世界は交わることはまず無いが、稀に空間の歪みが生まれる事があるらしい。そこからお前らは迷いこんで来る。それがいつ、どこで発生するかは分からねぇ。」
「……キャプテン、それホントなの?」
『……』
「さァな。本当かどうかは分からねェが、信頼できるルートからの情報だった筈だ。」
(あ……あるあるネタすぎる……!ホントに夢じゃないの!?)
カナエはまだ疑っていた。
「受け入れろ!」
『!?』
ローはいきなり叫びだした。
「お前がそれじゃ話が進まねェ!お前がどうやってこっち側に来たかとか、2つの世界の関係性とか、その辺はざっくりで良いんだよ!!そうゆう世界なんだ!!黙って受け入れろ!!」
「キャプテンどうしたの!?」
「良く分からねェ……」
ローの目が遠くを見ている。
睨まれているよりも何だか怖いので、カナエは素直に受け入れる事にした。