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ハイキュー 夢主攻め※R18

第35章 及川/屋上の彼女*イベント小説



私はいつも屋上にいる、
授業中も、昼休みも…
帰る時間になるまで屋上にいる。

「人なんて嫌いだ。」

私はこんな奴だ。



今日も、下駄箱に靴を放り込むと
足早に屋上へ向かう。
鞄の中身は画材道具と
スマホとバッテリー2本とお茶。
教科書なんて持ってこないし、
だいたい勉強なんてしない。
屋上に着くと、ごろりと寝そべる。
1時限目のチャイムがなっても
寝そべって、何をしようか考えていた。



3時限目終わりのチャイム。
私は絵を描いていた。

(あぁ、つまらない…)

絵を描くのも飽き始め、とうとう
する事がなくなり呆然としていると、
ガチャリと 扉が開く音がする。

「誰…?」

ぼそりと呟く。私は人間が嫌いだ。

「はぁ〜ぁ…もう 無理
授業とかやる気出ないわ〜…ん?
あれ、可愛い〜!なになに?
なんでこんなとこいんの〜?」

なんだかチャラチャラしたヤツが
入ってきた。

(なんだコイツ…)

「誰だお前」

ジーッと睨んでいると、えぇっ?!
と驚き後退りをする。

「お…オレの事知らないの?!」

「知らないよ 誰だお前!」

ムスッとしていると、嘘だ嘘だ と
慌て出す。 奴は及川徹といって
学校中の女子達の人気者らしい。

「へぇ…知らないね 私
ずっと屋上にいるし、友達おらんし」

興味なさげに軽く流す。
呆然とする及川徹は私の隣に座る。

「なんだよ…近づくな…」

「友達おらんなら 俺が友達になるよ?」

微笑む及川徹は、勝ち誇ったような
瞳でこちらを見つめる。

「……気持ちの悪い、どうせ
私と一緒にいたくないって
そのうち言い出すぞ」

そんな事ない!と騒ぎ出す及川徹を
無視して、私は寝そべった。



あれから奴は毎日くる。絶対くる。
内心、許してしまっている所もあり、
心開いている所もあり。
絵も褒められ、悩みも聞いてもらっている。

(ヤツになにかできないか…)

そんな風に思うほど進展していた。

「やっほー 名前ちゃんっ…」

相変わらずのテンションだ。
振り返ると、明らかに顔が赤く
様子の可笑しい及川徹が立っていた。

「どーした 及川…具合が悪そうだ…」

「だからぁ…先輩つけなさいって…はぁ…」

なんだコイツ…気味が悪い…。
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