第1章 カラ松
しゅる…と解かれ自由になった
手をそっと兄へと伸ばした。
抱きやすいように向きを
仰向けにしてくれて目の前に
カラ松兄ちゃんが覆う。
汗が滲み引き締まった身体に
心臓がドクっと高まった。
『ぁ…。』
伸ばした手をすり抜けて
背中から包みこんでくれた。
グッと近くなった距離に
繋がったままのモノが奥に
ぐちゅ…と入り込んできた。
動かずにそのまま抱き締められ
私の中で熱くて大きいものが
やけにリアルに感じられた。
『………莉瑠。』
囁く様に耳元で聞こえた声が
心臓を掴まれた気がした。
ぐぷ…カラ松兄ちゃんは
少し腰を動かせた。
初めてにも関わらず
すっかり快楽に魅了された
この身体は淫らにも兄にも
縋る様に疼く。
動いて…ほしい。
このままは…つらい。
『はは…腰が動いているな
そんなに動いて欲しいか…?』
胸を胸で抱き締めるように
抱き着いた姿勢
背中に回された力強い腕が
私の背中を支えた。
『いいだろう…だが、』
『ひっ…ぁ。』
胸を下から鷲掴みされた
持ち上げるように揉んでくる。
じわじわ襲いかかってくる
快楽の波が胸から押し寄せる。
蕾を摘んだり離したり
強く抓ってきたりと刺激を与える。
『ぁ…、んぅ…。』
『上書きをさせてもらうぞ。』
持ち上げた胸にカラ松兄ちゃんが
グッと近寄った。
ガリッ
『い゙っ…ぁっ』
鬱血があったところに
カラ松兄ちゃんの口が触れたと
思った瞬間に痺れがはしる。
熱が一気に集まり痛みが
じくじくと蘇ってきて
歯を肌に突き立てられていると
感じるのに時間がかかった。
『ぁ゙…は…。』
『ん…はは…血が滲んだぞ。
俺のモノという証がな…。』
憂いを帯びた瞳で傷痕に
なったであろう箇所を見つめる。
愛おしそうに…そんな、
カラ松兄ちゃんを見つめ私は
私自身に思うことがある。
『莉瑠…愛している。』
『カラ松…兄ちゃん…。』
兄妹という縛りを壊したのは
カラ松兄ちゃんで引き金は私。
一体誰が、
罪深いというのだろう。
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