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愛欲生活。【おそ松さん】

第4章 一松


『…んっ…。』


浮遊していたような感覚から
鈍痛により現実に戻される。


『……はぁ………。』


目覚めは最悪ということ。


見上げれば見慣れた天井
見渡せば見慣れた私の部屋。


布団を捲り服装を見れば
緑色のパーカー1枚だけ、


下着も履かせないで
パーカーだけ着せてくれた
チョロ松兄ちゃんにしては
珍しい事だと思う。


潔癖症な所があるから
尚更、気になるだろうに…。


両隣には少し温もりがあり
2人が添い寝か監視…か何か
してくれたんだと思う。


体調は決していいものではない。


下半身に感じる痛みに加え
未だに何か入ってるような違和感


口の中には精液の名残のような
あと味が残ってる気がして、


お腹はぐるぐるとなり
嗚咽漏らす手前まできている。


体の不調が現実を語っていた。





コンコン…。


控えめなノックから
ガチャ…と扉が開いた。


『起きて…いるか?』


『カラ松兄ちゃん…?』


『…あぁ、起きていたか。
おはようとは言ってもお昼だが…。』


カラ松兄ちゃんらしくない
しどろもどろの返答に首を傾げた。


『えっと…おはこんにちは?』


『ははっ…おはこんにちは、だっ
体調は…大丈夫か?具合はどうだ?』


『あぁ…うん。』


万全とも言えず最悪と言うほど
落ち込んでもいないので言葉を濁す。


『…、莉瑠っ…。』


『どけっ!クソ松!!!』


『アウチッ!!!』


突然の蹴りにカラ松兄ちゃんは
飛んだ。視界から消えてしまった。


その代わりに一松兄ちゃんが
お盆を掲げて入ってきた。


『一松兄ちゃん…。』


『ほら、水とホットミルクと
お粥さっさと飲んで食え。』


捲し立てるように言い放つ
言葉はどこか優しさを含んでいた。


『何するんだ!一松!
痛いじゃないかっ!!』


『うるせぇ喋るな。目が腐る。』


カラ松兄ちゃんには
相変わらずだけれども…ははっ。


『ありがとう、一松兄ちゃん。
よく起きたってわかったね…?』


『…別に、なんとなく。』


『そんな事言って何回も見に来ては
温め直していたぞ、マイブラザー?』


見事な蹴りが繰り出された瞬間だった

 
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