第3章 チョロ松
『ありゃ、チョロりんおはよ。』
『聞こえなかったの?おそ松兄さん
僕は何してんだよって聞いたの』
ぬちゅ…と音を鳴らし引き抜いた
おそ松兄ちゃんの性器。
お互いの愛液で濡れた肉棒を
愛おしそうに見つめながら
チョロ松兄ちゃんに見せつける。
『何って…ナニだけど?』
『んな、低レベルの会話とか
ふざけんなよ。クソ長男が。』
『えぇ…怒なの?ガチ切れじゃん。』
哀れな自分の姿を隠そうと
布団を引き寄せている間にも
空気がピリピリしてきた。
見られていると感じながら
なかなかチョロ松兄ちゃんだと
確認した時から顔が上がらない
やだ…やだよ、怖いの怖い…
チョロ松兄ちゃんの声が…
『誰のせいだよ。』
いつもの声じゃない。
違う…こんなのやだ…なんで
なんでなんで…。
なんで…いつも怒らせちゃうの。
『ほらぁ、莉瑠が
怖がってんじゃん…落ち着けよ』
『僕が怒るとわかってて
わざとやってる癖によく言う。』
『たっはぁっ!バレてるっ』
『莉瑠に告った男もろとも
おそ松兄さんも沈めればよかった』
『本人目の前にして言うことじゃ
なくない?いやもう言ってるけど、』
流石…と言うべきか
顔さえも上げられずガタガタと
震えるだけの私と違い淡々と…
会話が飛び交う。
おそ松兄ちゃんはどんなに
ほかの兄弟が怒っていても
入り込める力量がある…。
悪く言えば無神経だけど
それでも時々すごく、
羨ましくなる時がある。
布団から少し顔を出し
目の前を見ればおそ松兄ちゃんが
私に手を伸ばしてきた。
『んっ…。』
『大丈夫だってチョロ松は
ヤキモチ妬いてんだよ、なっ?』
"なっ?"はきっと
チョロ松兄ちゃんに対してかな
『はぁ…もうそれでいいよ、
ほら莉瑠。お風呂行くよ。』
『おふ…ろ?』
『沸かしといたから。』
私に近付いて手首を取り
立ち上がらせれば肩を支えた。
『つらくない?』
『だい…じょうぶ。』
『そう…、あっおそ松兄さんは
ここ片付けてよね、よろしく。』
『はっ!?ちょ…っ!』
肩を押されて止められる
間もなく部屋を連れ出された。
転びそうな足取りだけど
その度にチョロ松兄ちゃんが
優しく支えてくれた…、
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