第2章 再開のスターティングブロック!!
中に入ると思ってた以上に暗く、廃墟中の廃墟だった。渚が懐中電灯を持ち、その横を遥そしてそれにしがみつく水沙音と寄り添う真琴。
「まぁ、こういうのって気持ちの問題だし…塩でも砂糖でもどっちでもいいよね。」
「ベタすぎ。」
「ボケとしては古典的すぎるよね…」
暗い廊下に四人の足音が変に響いて余計恐ろしさを醸し出している。先頭を歩く渚の持つ懐中電灯がやけに明るく見える。
ガンっっと急に音がして、真琴と水沙音は飛び上がった。
「なに?!」
「…空き缶蹴飛ばしちゃった…」
「おまえ…わざとやってるだろ!!」
「カンベンしてよぉ…」
幼馴染の彼等は互いの弱点も知っている。