第64章 夏だね
あれから皆でわちゃわちゃしながら本丸へと帰ってきた
『ただいま〜』
本丸の玄関でそう発せば、光の速さで長谷部が吹っ飛んできた
長谷部「主!買い物に行くなら一言言ってくだされば…!」
えっ、この本丸はいつから報告制になったのだろうか
そもそも、刀剣多すぎて報告しようがなくない?
もしかして、長谷部も行きたかったとか?
『……長谷部も行きたかったの?』
長谷部「!そりゃあ、主が行くならどこへでも!」
『でも皆手伝ってくれたから大丈夫だよ?』
長谷部「手伝いなら俺が……!」
主に対しての執着がすごいな…
忠実にも程があるだろ…
そう思いながらも買ってきた荷物を玄関先に降ろした
あ、この荷物を運んでもらえば手伝いになるし長谷部も静かになるか…
そう思い、私は荷物を指指しながら長谷部を見た
『じゃあお手伝い!この荷物広間に運んでくれる?広間で色々準備するから』
その言葉に長谷部はすごく嬉しそうに目を輝かせた
長谷部「主命とあらば!すぐにお運びします!」
長谷部は、沢山あった荷物を軽々と持ち上げれば一人でささっと運んで行ってしまった
力あるなぁ…流石は刀を扱う身…!
そんなこんな、長谷部の背中を見送れば、皆も本丸へと上がった
鶴丸「長谷部は相変わらずだな!さーて、俺はとりあえず部屋に戻るかねぇ」
加州「なら俺達も戻ろっか」
大和守「そうだね、戻ろう戻ろう」
……こいつら大人しく部屋に戻るだと…!?
普通なら「水着の用意手伝うよ!」とか言ってきそうなのに…明日大雨かな、これ
倶利伽羅「俺も部屋に戻る」
太鼓鐘「俺も!」
和泉守「皆戻んなら俺らも戻るか」
堀川「そうだね!主さん、手伝って欲しいことがあったらいつでも呼んでくださいね?」
『堀川ありがとう!いい子いい子』
私は堀川の髪を優しく撫でれば堀川は照れくさそうに頬をかいた
そして、皆部屋へと戻っていった