第64章 夏だね
包丁「いち兄だって本当は触りたいくせに…自分が触れないからって僻むのはやめて欲しいなぁ」
一期「ん?包丁何か言ったかな?」
包丁「べ、別に…?なんでもない!」
一期「よしよし、いい子だね」
笑顔を崩さずに対応する一期が余計に怖い…!
そんなやり取りをしていれば、襖がスパンと勢いよく開いた
目を向ければ、そこには獅子王が立っていた
獅子王「おはよう!もう朝餉出来るから呼びに来たぜ!」
一期「あぁ、ありがとうございます。今から向かうよ」
乱「お腹空いた〜」
厚「飯だ飯!」
ご飯と聞いて皆笑顔になり、すぐさま部屋から出ていってしまった
行動が早いな…!
ご飯は刀剣にとっても魅力的なんだね…
獅子王「あれ、主こんなとこに居たのか?」
『あ、うん!昨日はにっかりから怖い話聞いて、短刀達が怖がってたから一緒に寝たんだよね』
獅子王「そうだったのかぁ。主も大変だな…ま、朝飯食って元気出せよな!」
朝から太陽のような笑顔を見せてくれる獅子王
可愛い…こんな可愛さで太刀とか信じられないよ…!
獅子王の可愛さに癒されながら、一期達と一緒に私は広間へと向かった
〜 広間 〜
まだ起きてない刀剣も居るのか、広間にはまばらに集まっていた
私は周りをキョロキョロしていれば、昨日逆上せて倒れたまんばくんの姿があった
『あ、まんばくん!』
山姥切「……あぁ、アンタか」
『昨日は大丈夫だった?逆上せて辛そうだったけど…』
山姥切「問題ない。少しは風呂に入り過ぎただけだ…」
『なら良かった!今度からは気をつけてね?心配するからさ』
そう言って、私はまんばくんの頭を撫でた
すると、まんばくんは恥ずかしそうに布で赤い顔を隠した
相変わらずだなぁ…なんて微笑ましく見ていれば、だんだん刀剣が集まってきて朝食の時間が始まった