第63章 ひんやりな夜
〜 粟田口部屋にて 〜
厚「なぁ、本当に後藤と寝るのかよ大将…」
『だって後藤泣いてて可愛いんだもん』
後藤「な、泣いてねぇって…!それに可愛くもねぇ…!」
未だに涙目のままで反抗してくる後藤
うん、本当に破壊的な可愛さだよ
でかくなりてぇって言ってる割に泣き虫だし寂しがり屋だし…美味しいショタ…
そんな事を思いながら後藤をチラリと見ればバッチリと目が合った
後藤「別にっ……一人で寝れる!」
『えー…ほんとに?いいの?後藤の布団に女の霊が入ってきちゃうかもしれないけど…いいんだ?まぁそうだよね〜、後藤はお兄ちゃんだもんね…わかった、じゃあ私は厚くんと寝るね』
厚「…はっ!?」
その言葉に、後藤はすごく不安げな表情を浮かべた
厚に関しては何故か赤面して驚いている
……可愛いぃぃぃぃい…!!!
悶える悶える…!
写真に納めたいくらい可愛い…!
そんな私の言葉に気に食わなかったのか、信濃がムスッとしながら私を見てきた
信濃「なんで厚なの…そこは俺でしょ?」
この子は何怒ってるのか…
マジになるなって信濃くん…!
目が怖いよ?まじ怖いよ?
まぁそんな甘えん坊な所も可愛いんだけどね!
『いや…今日は厚の気分だったから…』
信濃「酷いよ大将……ぐすっ」
信濃はいきなり手で顔を覆い泣き出した
『……えっ?え、ごめんごめんごめんごめん!泣いた?え、ほんと?信濃ごめんってば…!』
泣かせるつもりなんて無かったのに…!
内心でそう思いながら、私は信濃の頭を撫でながら抱きしめた
これは一緒に寝てあげるしかないか…
後藤が左で、信濃が右に…うん、それなら二人と眠れる!