第62章 水着を買いに行こう
和泉守「なっ…!離せっ……!」
身を捩らせ逃げようとする和泉守
そんな和泉守を逃がさまいと、私はガッシリと抱きしめる
『和泉守はすぐ脱走するから離しませーん。明日さ、水着買いに行くから手伝ってくれない?人で足りてなくてさ…ね、いいでしょ?』
そう言って抱きついたまま和泉守の顔を覗けば、和泉守と目が合った
和泉守「っ……しかたねぇな…、明日は予定もないし、行ってやってもいい…!」
予定って…出陣も遠征もないんだから予定がある方がおかしいでしょ…
ないのがあたり前だよ、この本丸
そんな事を思いながらも、和泉守が行ってくれることに嬉しくて私は自然と笑みが零れた
『ありがとう和泉守!いやぁ、助かるよ!じゃあ、お買い物メンバーに和泉守を追加っと…… 』
私は和泉守から離れ、手に持ってたメモに和泉守の名前を記した
『よし!これでおっけー!じゃあ明日よろしくね?私はこれからまた人手を探しに行ってくるから!』
和泉守「人手?俺だけじゃねぇのか?」
『あ、うん!また大荷物になりそうだし、人手は多いほうが良いかなと思って!……もしかして二人きりが良かった?』
私は少し冗談混じりにそう告げれば、和泉守は少し顔を赤らめて目を逸らした
和泉守「ばっ……そんなんじゃねぇ…!」
『えー、顔赤くしながら言われてもなぁ〜』
和泉守「っ、ニヤニヤすんな!…ったく……ほら、そんなバカなこと言ってねぇでさっさと人手でも探してこいよ」
和泉守は私の頭をポンポンと撫でた
『え、あ…うん』
不意打ちポンポン…!
なんか萌えた…すごくキュンとした…!
いきなりのことに素っ気ない対応が先に出たせいか、和泉守が顔を顰めた
和泉守「……なんだよ、その反応は」
『あ、いや、別に…!』
和泉守「顔あけぇぞ?」
『赤くないですー!気の所為!』
くっそ…これはさっきの仕返しか……!
和泉守め…ニヤニヤしやがって…!
なんで不意打ちポンポンに照れてしまっんだ私…!
ま、まぁ、しかたないよね…
私だって女の子だもの…!
イケメンの不意打ちポンポンなんて…アニメみたいだし、キュンとしちゃうのはしかたない!うん…!