第58章 我が本丸、本格始動
『コホン…とりあえず、ブラック本丸だったここもだいぶ…かなり落ち着いたから、そろそろ他の本丸みたいに活動してみようって事なんだけど…って聞いてる!?』
人が話しているというのに皆して昼餉を食べ始めるという光景が私の瞳に映っている
いやいやいやいや、話聞けよ!!!
飯は後にしようよ!
今大事な話をしてるんだから!
『ねぇ、聞いて』
大包平「朝餉が食べれなかった分、腹拵えをしないとな」
小烏丸「うむ、そうだな」
『あのー、今大事な話してるんだけど……』
鶴丸「光坊、美味いぞ!これはなんだ!?」
燭台切「鮭のムニエルだよ。現世のレシピを見ながら作ってみたんだ」
…………………………
鮭のムニエルって、シャレたもん作ってんな…
じゃなくて!話聞けよぉぉぉぉお!!!
なんなの?私バカにされてんのかな?
主として見られてないよね、これ!
主の話より飯か……そうかそうか…
本当に人の話を聞かない本丸だよ、ここ!!
『話聞かないなら勝手に私が決めちゃうからね!?』
その言葉に、加州はピタリと動きを止めてこちらをじっと見てきた
加州「主…!」
『ん?なに?』
加州「俺、主の近侍やるから…!だから遠征とか出陣とかパスで」
『……え』
何を言い出すかと思えば、出陣やら遠征に行きたくないが為に近侍をやると言い出した清光
そんなに働きたくないのか…!
あれ、清光って刀だよね?
使われる事が生き甲斐じゃなかったっけ?
我が本丸は一筋縄ではいかない変わった本丸らしいな……
流石は元ブラック本丸……