第31章 腰痛に悩まされる
『ありがとう長谷部!あ、肩貸してくれれば良いよ?後は自分で歩くから…』
私はゆっくりと身体を起こせば、座る体制になった。
すると長谷部が近寄ってくれば私の背中を支えてくれる。
長谷部「主、歩けるんですか?」
『うん、歩けるよ?』
長谷部「……やっぱり心配なので、俺が運びますよ」
そう言って、長谷部は私の背中に手を添え、膝の裏に腕を手を入れれば軽々と私を持ち上げお姫様抱っこをしてくれた。
なにこれ、恥ずかしいんだけど…!?
『は、長谷部…?』
長谷部「心配せずとも、ちゃんと風呂場まで届けますから」
『いや、そうじゃなくて!お姫様抱っこって…恥ずかしすぎるから…降ろしてくれない?これは主命です!』
長谷部「……すみません、その主命は聞けませんね」
長谷部は私をお姫様抱っこしたまま、部屋から出れば有無を言わさずにお風呂へと向かった。
長谷部が主命を聞かないだと……!?
こんな事があっていいのか…!
そんなことを思っていたが、もう何を言ってもきっと降ろしてくれないだろうと思い、私は諦めて長谷部の首に手を回して落ちないように掴まった。
すると、長谷部はチラリとこちらに目線を移した。