第31章 腰痛に悩まされる
長谷部「主、失礼します」
声の主は長谷部だった。
そして、声と共に襖が開き中に入ってきた。
『あ、長谷部。どうしたの?』
長谷部「主が腰を痛めたと聞いて、心配で様子を見に来たんです」
『え、そうなの!?ありがとう長谷部〜、腰痛くてなかなか動けなくてさ』
心配して来てくれたなんて、なんて優しい子なんだ!
さすがは長谷部!
そんな長谷部は、私の近くに来ればゆっくり腰を下ろせば、いきなり頭を下げた。
長谷部「すみません!主!」
『え?え?な、なに!?』
なんなの!?どうした!?
いきなり謝りながら頭を下げられても…何のことやら……
そう疑問に思っていれば、長谷部がバッと顔を上げた。
長谷部「主の腰に湿布を貼ろうかと思ったのですが…湿布を切らしていて…」
『え、そうだったの?なんかありがとね?でも大丈夫だよっ、ゆっくりしてれば治ると思うから!』
長谷部「…俺に何か出来ることがあれば言ってください」
長谷部は顔をあげれば私の顔を見ながらじっと待っている。
まるで大型犬のようだ。
あ、そう言えばこんのすけから貰った入浴剤使ってお風呂に入れば腰の痛みも和らぐかもなぁ…
でもお風呂まで歩けないし…あ、長谷部に肩貸してもらって連れていってもらうか…うん、それがいい。
私は長谷部にお願いすることにした。