第26章 クリスマスに因んだ宴
『あ、いや…大丈夫だよ!』
堀川「本当に?あまり無理しちゃダメですよ?」
そう言って心配してくれる堀川は優し過ぎる。
あぁ、嫁にしたい子がたくさん増えてしまう…!!
『ありがとう堀川』
私がお礼を述べればにこっっと笑った
すると堀川は、私の格好を見ながら口を開いた
堀川「それにしても…主さんその服似合ってるね。可愛いよ」
『えっ…いやいや、似合ってないよ!』
素直に可愛いねと褒められるのはやっぱり恥ずかしいなぁ…流石は堀川!
ほんとに私の理想を的確に再現してくれる堀川は何者なんだろうか。
狙ってやってる?それとも自然体?
堀川「ううん、すごく可愛い!」
『あ、ありがと…う…』
あまりの恥ずかしさに顔が熱くなり私は俯いた。
すると堀川が顔を覗き込みながら微笑んだ
堀川「主さん、顔赤いよ?」
『か、可愛いとか言われ慣れてないから…』
堀川「こんなに可愛いのに?まぁ、皆恥ずかしくて可愛いって伝えられないだけだよ、きっと」
そう言って堀川は和泉守をちらりと見た。
そしてそのまま和泉守にコソコソと耳打ちを始めた。
〜 和泉守side 〜
国広が、可愛い可愛いってコイツを褒めてやがる…
まぁ…確かに似合ってねぇ訳じゃねぇ。
むしろ、似合ってるし、可愛い……
でも国広みてぇにサラッと「可愛いね」なんて…俺には言えなかった。
そんな事を考えながら並んだ食事をぼーっと見ていれば、主に聞こえないように国広が声を掛けてきた。
堀川「兼さん、主さんに可愛いって言ってあげたら?」
国広は笑みを浮かべながらそういった。
まるで俺が思ってる事を見透かしてるみてぇに。
和泉守「べ、別に…可愛くねぇし…」
堀川「えー、でもさっきから主さんばっかり見てるじゃん!」
いきなり耳打ちしてた堀川が、主に聞こえるくらいの声で話し出した。
和泉守「お、おい!国広!」
『へぇ…和泉守ってムッツリだったんだぁ』
国広の言葉に主が反応した。