第26章 クリスマスに因んだ宴
和泉守「誰がムッツリだ…!」
『だって無言でガン見してくるから』
和泉守「別に俺は……っ」
和泉守は気まずそうに俯いた。
あぁ、ツンデレか…可愛い奴め…
堀川にはデレで私にはツンね、分かるよ、うん
私もまだまだ懐かれ足りないみたいだ。
すると堀川が私を見ながら笑った。
堀川「兼さんは、主さんが可愛過ぎるから見てたんだよ!」
和泉守「!?おまっ、何言って……!」
堀川の言葉に顔を真っ赤にして目を開いている和泉守。
え?私が可愛いから見てたって?
いやいや、それはないでしょ……って…和泉守が益々赤くなってる…。
堀川に負かされてるな、この子←
『このメイド服が可愛いって?そりゃメイド服だし可愛いのは当たり前だって!』
そう言って私はメイド服のフリフリの裾を広げた。
堀川「兼さん、今だよ!今!」
和泉守「……あーもうっ…おい、お前」
『ん?なにかね?』
和泉守「……その、なんだ…服じゃなくて、お前がっ……」
堀川ばかりにいい所を持っていかれたくなかったのか、和泉守はなまえに可愛いと伝えようとするがなかなか言い出せずに口が篭る。
『お前が?なに?』
なにこれ、もしかして、服じゃなくてお前が可愛いよとか言ってくれる予定だったり!?
まさかね、和泉守がそんな事を言うわけ……
和泉守「……服じゃなくて、お前が可愛いって…言ってんだよ…!」
『……………………』
ん?今なんか言わなかった?
私は少しだけ理解するのに時間がかかった。