第26章 クリスマスに因んだ宴
あれから、身嗜みを整え終われば私は広間へ訪れた。
『……おお…なんか豪華……!』
広間を覗けば、テーブルには買ってきたチキンやケーキの他に豪華な食事が並んでいた。
そこに、台所からお皿を置きに来た燭台切と目が合った。
燭台切「あれ、主。そんな所に居ないで、早く中に入りなよ」
『え、あ、うん…』
広間にまだあまり集まっていないが、この姿を見られるのは何だか恥ずかしい気持ちだった。
?「えいっ」
恥ずかしくて入口でモタモタしていれば、後ろからいきなり誰かに押された。
『うわっ……!』
押された勢いで、私は広間に足を踏み入れた。
すると、広間にいた数人がこちらを見てきた
って、誰だよ!今押してきたの!
鶴丸か?驚いたかぁとか言ってくるか?ん?
そう思いながら後ろをばっと振り向けば、蛍丸が立っていた。
『ほ、ほたるん!?』
蛍丸「へへ。可愛いね、主」
『え、あ…いや、その…』
不意に可愛いと褒められれば照れてしまう。
私から見たら蛍丸の方が可愛いのに!
あ、押した本人が蛍丸なら許す。
だって可愛いし褒めてくれたし!!
私が恥ずかしさに少し俯けば蛍丸がぎゅっと抱きついてきた。
蛍丸「可愛いよ、主」
抱きついたまま、真っ直ぐ見つめられ再び褒めてくれる。
可愛いのにかっこいいとか罪だよぉぉお!
『ほ、ほたるん…ありがとう…!』
私もぎゅっと蛍丸を抱きしめた。
すると蛍丸は嬉しそうに笑を浮かべた。