第26章 クリスマスに因んだ宴
あれから広間を出て、メイド服に着替えるために私は自室に戻ってきた。
『ふぅ、本当に着るんだ……私』
鯰尾から貰ったメイド服を手に持ちながらじっと見つめた。
着たことがないから似合うかどうかがとても心配である。
って、メイド服って可愛い子が着るんだよね?
私大丈夫かな……特に可愛さがないんだけど……。
『とりあえず着てみるか、約束しちゃったし』
そう口にして、服をゆっくりと脱いでいく。
すると、誰かがこちらに向かってくる足音が聞こえたため服を脱ぐ手を止める。
そして、ゆっくりと部屋の襖が開いた。
鯰尾「主ー!」
部屋に来たのは鯰尾だった。
『鯰尾か…どうしたの?』
鯰尾「あ、着替えを手伝おうかなと思ってきました!」
……え?着替えを手伝うって?
いやいや、間に合ってます…ほんとに
夜這いにくる奴に着替え手伝ってもらうとか危な過ぎるからね…!
『いや、間に合ってるから大丈夫だよ』
鯰尾「まぁまぁ、そんな事言わずに!」
鯰尾はそう言って私の側まで来れば、着ていた巫女服を脱がそうとしてくる。
『ちょ、待って…!自分で着替えられるから!』
鯰尾「大丈夫ですって、何もしませんよ?あ、もしかして……何かエッチな想像でもしちゃったんですかぁ?」
私を後ろからぎゅっと抱きしめながらニヤついた顔でこちらを見てくる鯰尾。
『す、する訳ないでしょ……!』
鯰尾「えー、でも動揺してますよ……?」
そう言って鯰尾は私の耳に舌を這わせてきた。