第24章 時には甘えも必要です
『あ、長谷部ー!ヘルプミー!』
広間の入口で、長谷部の声が聞こえ私は助けを求めた。
すると慌てた様子で長谷部がこちらに寄ってきた。
長谷部「あ、主!不動、貴様…!!!」
長谷部は不動の首根っこを掴みあげ、私の上から退けてくれた。
長谷部「主!ご無事ですか!?」
『あー、助かったよ長谷部〜……ありがとう…』
やっと重みから解放され、私は身体を起こした。
すると長谷部が頭を下げた後に不動に向き直った
長谷部「不動、貴様主に何をした」
不動「何もしてないけど?」
長谷部をあまり気に入っていないのかプイっと顔を逸らしてしまう不動
その様子に長谷部は大変ご立腹であった。
長谷部「っ……主。すみませんが、この辺で失礼します。ほら、行くぞ不動」
不動「ちょ、離せって……!!」
長谷部は私に再び頭を下げてから、不動の首根っこを掴んだままズルズルと引きずって部屋に戻って行った。
『……うわぁ、あれはこっ酷く怒られるよ…』
そんな2人を見送り、1人になった私は明日買い物に行く予定を約束してた乱に知らせようと思い粟田口の部屋に向かうことにした。