第24章 時には甘えも必要です
〜 長谷部side 〜
まったく、あいつらと来たら……。
主の頼みだから面倒を見ているものの、本当に苦労が耐えない。
俺は、主に迷惑が掛からぬよう亀甲を部屋に送り届けてから広間で寝ていた不動を迎えにいく最中だった。
長谷部「はぁ……疲れた。主命なのだから、こんなことを言ってはいけないのだろうが……あぁ、主に癒されたいものだ…」
独り言を呟きながら暗い廊下を歩き広間に向かう。
主……今頃何しているのだろうか…。
〜 広間 〜
『離せぇー!起きろぉおー!!』
未だに不動に捕まっている私。
なかなか離してくれないしつこい刀だ…!
すると不動が私の頬をスッと撫でてきた。
不動「うるさいなぁ…あんまりうるさいと、その口塞ぐからなぁ……」
『…………さーせん』
危機感を覚えた私は咄嗟に謝り、お口にチャックをした。
〜 長谷部side 〜
俺は広間に到着すれば中を見渡し声をかけた。
長谷部「不動、部屋に戻るぞ……って、なっ……!?」
広間をよく見れば、主を押し倒している不動の姿があった。
その様子に俺は開いた口が塞がらない。