第21章 小さいだけで天使
『堀川…もっと一緒に居たいんだけど、私は今すぐに行かねばならない所があるの……』
堀川「そうなんですか?主さんは毎日忙しいね…あんまり無理はしちゃダメですからね?」
そう言いながら堀川は再び頭を優しく撫でてくれる。
『ありがとう……堀川、私頑張る!頑張ったらまたたくさんお話してね!』
堀川「えぇ、もちろん!」
『じゃあまた後でねー、和泉守もまたね!』
和泉守「お、おう……」
私は2人と別れて、再び左文字派の部屋へと小走りで向かった。
堀川「あれ?兼さん…そんな目で主さんの背中を見てどうしたんですか?」
なまえが去った背中を、少し寂しそうな眼差しで見ていた和泉守。
そんな和泉守の顔を覗きながら堀川は問い掛けたは
和泉守「あ?別にっ…」
堀川「あ、もしかして、主さんが行っちゃったから寂しくなっちゃいました?」
和泉守「はぁ!?そんなんじゃねぇって…!ほら、無駄口はいいから行くぞ…」
堀川「あ、待ってよ兼さん!」
誤魔化すように足早に歩く和泉守に付いていく堀川だった。
和泉守「(国広にいいとこ持っていかれたな…くっそ)」
和泉守が なまえと仲良くしている堀川に嫉妬していると、誰も知る由がなかった。