第21章 小さいだけで天使
『腹減り腹減り〜……って、なんか騒がしくない?』
粟田口の脇差と短刀を引き連れて広間へと来れば、何だか騒がしかった。
厚「なんだ?」
『「じー…………」』
粟田口のみんなと共に、そっと広間の中を覗けば皆わたわたしながら駆けずり回っていた。
おい、朝ごはん食べるって言ってるのに、なんで走り回ってんの…あの人たち……おかしくない?←
蜻蛉切「そっちに行ったぞ!」
日本号「うわっ、チョロチョロし過ぎて手がつけらんねぇ…!」
物吉「あ!御手杵さん!そっちに行きました!」
御手杵「よし、今度こそ……!う、うわぁあ!」
何かを捕まえようとすれば、テーブルに足を引っ掛け派手に転んでしまった御手杵。
『うわぁー……痛そー……』
後藤「おいおい、人事かよ大将…」
鯰尾「鬼ごっこしてるんですかね?」
『え、あのメンバーで鬼ごっこ…?いやいや、ないでしょ……鬼ごっこ好きそうには見えないよ、絶対』
朝ごはん食べる場で鬼ごっこするような…感じではないと思うんだけど…あぁ、光忠に怒られるよ君たち……
獅子王「くっそ…なんであんなにすばしっこいんだよ!」
燭台切「ん?何をしているんだい?朝食の時間だよ?」
ほらほら、光忠が黒いオーラ出してるよ……
本丸のママなんだから怒らせないようにしないと…。
物吉「あ……すみません燭台切さん」
御手杵「いってぇ…あ、虎が……!」
御手杵が転んでる隙に私達が居る入口の方へと、虎がこちらに走ってきた。