第20章 癒しの時間
「みんなに謝って」
大勢の人々の目の前で謝る私
「何でお前は俺の思い通りに生きられないんだ」
生き方を縛られる私
「他の子はもっと立派に生きてるんだよ」
他人と比べられる私
「一緒に居られなくてごめんね、さよなら」
みんな側から離れていく
また、この夢…。
一定に進まない夢……嫌な光景だけがごちゃ混ぜに脳内を過ぎっていく。
やっと…幸せな日常を送れてるのに、どうして……
もう、過去に縛られたくないよ……
「土下座して、謝れ!」
声と共に振り上げられる手が私に迫ってくる。
『……はっ……!!』
その手に殴られると同時に目を覚まし、バッと起き上がった。
一期「!…主?大丈夫ですか…?」
『はぁ…はぁ……、あ、い…ちご……?』
なまえは乱れた呼吸を整えながら、隣から声をかけてくる一期を見た。
一期「主…怖い夢でも見たんですか…?」
『う、…うん、ちょっとだけ……。あっ、私…一期の布団でいつの間にか寝てた…!ごめんね…?』
なるべく小声で話ながら手を合わせて一期に謝る。
すると一期は優しく微笑みながら首を横に降った。
一期「いえ、いいんですよ。それより…主が心配です」
一期の心配そうな顔が、月明かりで照らされていた。