第19章 刀剣だって性欲あるよ
山姥切「ん?なんだ、お前か。何か用か?」
開いた襖から中を恐る恐る覗けば、今日はナニをしていなかったらしい。
ふぅ、冷や汗出ちゃったよ…1回目撃しちゃったから余計に…!!
私は安心して胸を撫で下ろした。
堀川「用事があるのは僕じゃなくて、主さん。部屋の前に居たからさ」
山姥切「……そうか」
やっぱりまんばくん暗い顔してる…そんなに私が嫌なのか……泣くぞ、ほんとに泣くぞ!?
堀川「それじゃ、僕はもう行くね?主さん、ゆっくり話できるといいね」
堀川は私のそばに寄ってくれば耳打ちをして去っていってしまった。
きっと、私とまんばくんがギクシャクしていることに気づいてくれてたのだろうと思った。
なんていいやつなんだ……堀川…愛してる。
とりあえず、まんばくんに声をかけなければ……!
『……あの、まんばくん……』
山姥切「…………」
名前を呼ぶが返事も帰ってこない。
どれだけ嫌われてしまったのだろうか…そう思うと胸が苦しくなった。
『入るよ……?』
廊下に居た私は一声かけてから部屋へと足を踏み入れた。
そしてまんばくんから離れた位置に座った。
山姥切「…………」
『………………』
部屋に来たのはいいが、会話のない気まずい雰囲気が漂っている。
どうしたらいいのだろうか、この状況。