第83章 荒れる本丸
『ん……』
窓から入る陽の光に目を覚ました
目を覚ますと裸の長谷部の姿が目に入った
………そうだった、昨晩長谷部と寝たんだった…
昨日の出来事を思い出せば少し顔が赤くなる
綺麗な顔で眠っている長谷部を見ていれば自然と私は長谷部の頬を撫でた
『本当に綺麗な顔してる…』
「…そうゆう主こそ、綺麗な顔をしていますが?」
頬を撫でながら寝顔を見ていたと思えば、私の独り言に反応する長谷部
驚いて身を引いて離れようとすれば腕をグッと引かれ長谷部の胸へと抱きしめられる
『ちょっ…!起きてたの…!?』
長谷部「もちろんですよ。主より遅く起きるなんてありえませんからね」
『休みの時くらいゆっくり寝てればいいのに…』
長谷部「主より先に起きれば主の寝顔が見れますから。一石二鳥ってところです」
『もう…寝顔とか見られたくないし…』
絶対にブサイクな顔して寝てたよ…私。
こんなイケメンに寝顔見られるとか恥ずかしすぎる!
寝顔を見られたことに少し不貞腐れていれば長谷部はそっと私の頭を撫でた
長谷部「主と居れる時間、有意義に過ごせました。俺の為に時間を作って下さりありがとうございました。…楽しい時間はあっという間と耳にしますが…本当にその通りだ。またあのうるさい本丸に戻ると思うと頭痛がしてくる」
『私も長谷部との旅行はすごく楽しかったよ?ありがとう。本丸に帰ったらみんな不貞腐れてるかもね?』
長谷部「ふっ、そうかもしれません。とりあえず、本丸には土産を持って帰りましょう」
『うん、そうしよ!』
こうして私たちの短い温泉旅行に幕を閉じた。